皆さん、お家のコの口の中、まじまじと見たことありますか?

今回はわんちゃんねこちゃんの歯、生えかわりについてお話します。 

 

<犬>

犬の乳歯は生後3~4週で生え始め、生後6~8週くらいで生え揃います。

乳歯の数は上顎に14本、下顎に14本の計28本。

生後4ヶ月頃から永久歯が生え始め、生後6~8ヶ月で全て永久歯に生えかわります。

永久歯の数は上顎に20本、下顎に22本の計42本。

小型犬では永久歯が生え揃っても、42本に満たないコもいます。

 

<猫>

猫の乳歯は生後2~3週で生え始め、生後4週くらいには生え揃います。

乳歯の数は上顎に14本、下顎に12本の計26本。

生後約4ヶ月で永久歯が生え始め、6ヶ月頃までには全て永久歯に生えかわります。

乳歯・永久歯共に犬よりも少し早く生え始めるようです。

永久歯の数は上顎に16本、下顎に14本の計30本。

 

 

生えかわりは乳歯が永久歯に押し上げられて抜けるため、と思っている方も多いかと思いますが、実はそれだけじゃないんです。

歯が生えかわる時期になると、歯茎の中では、乳歯の歯根が破歯細胞という歯を溶かす細胞によって溶かされ、吸収されていきます。乳歯が抜ける頃、ぐらぐらしてくるのはそのためですね。

そして永久歯が発育するにつれて、自然と抜け落ちていきます。

しかし、乳歯の歯根が十分に溶けず抜けないで残っていると、永久歯が生える邪魔をしてしまい、永久歯が本来生えるべき場所とずれた位置に生えてきてしまいます。

そういった、乳歯がいつまでも残っている状態を乳歯遺残といい、犬では小型犬に多い傾向があります。猫では極めて稀です。

ずれた位置に生えた永久歯は咬み合わせを悪くしたり、時には歯肉を傷つけることもあります。また、残った乳歯と永久歯との間は歯垢がたまりやすく、歯周炎の原因にもなります。

それを防ぐには、適切な時期での抜歯をおすすめします。生えかわりが完了する頃、だいたい生後6~7ヶ月くらいの時に、きちんと生えかわっているか一度チェックしてみましょう。永久歯は乳歯より比較的大きく、だいたいが乳歯の内側(犬歯は並んで生えることも)に生えてくろので、見てわかるかと思います。

ただ、抜歯をする際にも全身麻酔が必要となるので、避妊・去勢手術をお考えの方は、そのついでにしてしまうと、負担も少なく済みますよ(^_^)/

 

トリマー 和田