避妊・去勢手術

避妊・去勢手術

避妊・去勢手術について

早期卵巣子宮摘出(雌犬の場合)

病気予防の効果 子宮や卵巣・乳腺などの腫瘍・病気の予防になります。会陰ヘルニアなどの予防にもなります。
行動・性格での効果 発情時のストレスがなくなります。発情時の出血(生理)がなくなり、雄犬が近づきません。
防御(子供などを守る)による攻撃性が低下します。
手術の時期 現在、推奨されるのは、生後4〜5ヶ月の間、発情がくる前です。
(5〜12ヶ月で発情が始まります)
その理由は、将来起こる可能性の高い病気、問題行動、ストレスの予防になるからです。
病気 乳腺腫瘍の(犬の場合は約50%、ネコの場合は約90%が悪性)リスクを、早期卵巣子宮摘出術により、犬ではほぼ100%に近い確率で予防することが可能で、猫では7分の1まで危険率を下げることが可能なのです。卵巣と子宮の病気も、摘出してしまうので、完全になくなります。
最初の発情前に手術をした場合、乳腺腫瘍の発症率0.5%、一度発情期を迎えた後に手術をした場合、8%となり遅くなるに従ってリスクは大きくなります。
問題行動 ホルモンが誘発することで起こる問題行動などの危険性を減らすことになります。
攻撃性は男性ホルモンでも女性ホルモンでも誘発されます。また発情などによる精神不安定も予防できます。

 

早期睾丸摘出 (雄犬の場合)

病気予防の効果 前立腺肥大・腫瘍、精巣・肛門周辺の腫瘍、睾丸炎、副睾丸炎、ブルセラ(人獣共通感染症)、会陰ヘルニア、性ホルモン性皮膚病、肥満などの予防になります。
行動・性格での効果 支配による攻撃性が現状維持できます。子供のままの性格が保たれ犬のコントロールがしやすくなります。また、発情前に手術すればマーキング行為がほとんどなくなり、発情後の手術では少なくなることが期待できます。
去勢手術の方法 雌と比べて短時間で済む手術です。
ただし、停留睾丸 (下記参照)の場合は、開腹手術が必要になる場合があります。
(睾丸が陰嚢の近くにあるかおさまっているのが正常です。)
去勢手術の方法 睾丸が1つあるいは両方が陰嚢まで到達しない場合がありこれを停留睾丸と呼びます。
睾丸は通常生後2ヶ月以内に陰嚢に下りていなければ、それ以降下りることはありません。
停留する場所は、腹腔内にある場合や鼠径部にある場合等のケースがあり、停留睾丸の腫瘍発生率は正常な睾丸の10倍以上あると言われてま す。
良く見られるのは、右側の睾丸が鼠径部(お腹と足との境目)に停留するパターンです。