《肛門腺》

 

犬や猫(イタチやフェレットなども)には、肛門の両脇の時計だと四時と八時の位置に、肛門腺から分泌された強い臭気の分泌物を溜めておく肛門嚢という袋があります。

(一般的には、そのニオイ袋と分泌物どちらにも、肛門腺という言葉が使われているようです)

この分泌物は、犬や猫ではコミュニケーションをとる為の一つの手段ですし、イタチやスカンクでは敵に襲われた時の武器になります。

 

よく、「肛門腺って絞ったほうがいいんですか?」という質問を受けます。

昔は絞ったほうが良いと言われていましたが、最近では絞らなくて良い、という方変わってきています。そもそも、通常、肛門腺は排便の際、肛門周囲の筋肉が収縮した時に便と一緒に排泄されるため、無理に絞らなくてもほとんどのコは問題は起きません。

 

しかし、稀に肛門嚢炎といって、何らかの理由で肛門腺が出にくくなり、細菌感染を起こして化膿してしまうことがあります(><)

そういう状態になると、お尻を気にして舐める、地面に擦りつけて歩く、自分の尾を追いかけまわす、落ち着きがなくなる、といった動作が見られ、そのコによっては発熱や食欲減退、元気がなくなる等の症状があらわれます。

肛門嚢炎は特に小型犬や、慢性的に下痢をしていたり、肥満や高齢の犬に多いようですので、普段から尻尾を持ち上げて肛門周りのチェックをするようにしてあげましょう♪

肛門が腫れていたり、ただれていたりする場合は、病院に連れてきてあげてください(^^*)

 

少しでも早く痛みを取り除いてあげるためには、できるだけ早く病気に気づいて治療してあげることが大切です。

 

トリマー 和田