前立腺肥大について、お話します。

そもそも、前立腺とは何かといいますと、精子の運動を活発にしたり、精液を分泌したりと生殖機能に深く関わるものです。

そして、この前立腺が徐々に大きくなってくるのが前立腺肥大です。

前立腺が大きくなることによって、ごく近い尿道や膀胱が圧迫され、おしっこをしたいのに少ししか出ず、おしっこの回数が増えたり、血尿が出たりなどの症状が出てきます。

更に大きくなってくると肛門から一番近い腸までもが押しつけられ、ウンチが出にくくなったり、ウンチを出したいのに出ないため頻繁に排便姿勢をとります。

前立腺肥大は、セルトリ細胞腫や会陰ヘルニア同様、精巣ホルモンや年齢との関わりが深く、去勢手術をしていないオス犬がなりやすい病気です。

メス犬で例えると、一回目の発情が来る前に避妊手術を行うと、乳腺腫瘍の出る確率は、オス犬がなる確率と同じくらいまで下げることができます。

去勢手術をしていないオス犬がなりやすい前立腺肥大やセルトリ細胞腫、会陰ヘルニアは早めの去勢手術をすることによって、それと同等の効果が得られるため、これらの病気予防には去勢手術が有効な手段となります。

看護 横尾