犬通しで感染してしまう伝染病がいくつかあります。

今回はその中で“犬パルボウイルス”についてお話しします。

 

ほとんどの方は混合のワクチンを接種されているので、ご存知の方ばかりだと思いますが...

パルボウイルスは感染後2から14日くらいで発症し、腸の粘膜が破壊され、免疫力が極度に低下します。二次感染も引き起こしやすくなります。

症状としては、激しい嘔吐と血生臭い下痢を何回もしてきます。食べても飲んでも吐いてしまうので、ひどい脱水状態になります。子犬などは急激に症状が悪化して、発症後1から2日で急死してしまう事も少なくありません。

パルボウイルスはとても丈夫で自然界でも半年から1年そのままの状態で生存できます。自然界に存在するウイルスの中でも最も小さい部類でラテン語の『小さい』という意味からきています。

普通の石鹸や消毒液では死滅せず、摂氏50度まで耐えられます。

感染しているけど、発症していない子(キャリアと言います)がウイルスを排泄している事もあります。

感染した子のウンチやおしっこ、唾液、鼻水、嘔吐物などに混ざって体外に出た後、ケージ、毛布などの敷物や食器、お散歩コース、その子に触った人の手や衣服など様々な手段で長期間新たな感染の機会を辛抱強く待っています。

 

 

犬のパルボウイルスは、ネコや人間には感染しません。

ワクチンをきちんと接種している子は、他のウンチやおしっこを舐めたり食べたりしても感染することはありません。

 

予防できることで命を落としてしまうのは、とても残念な事です。

しっかりと予防をしてあげて、元気に毎日を過ごせるといいですね(・∀・)♪

 

トリマー 石田