セルトリ細胞腫についてのお話です(^―^)

セルトリ細胞腫は、睾丸が腫瘍化する病気です。

この腫瘍の特徴は、一方の睾丸が大きく腫れ、もう一方がしぼんできます。

睾丸は生まれた時は、お腹の中にあり生後5から6カ月くらいで陰嚢という肛門下の少し離れたところの袋の中に下りてきます。  通常、二つの睾丸は陰嚢内(睾丸が下りてくる袋の中)に下りてきますが、きちんと下りてこず、袋の中におさまっていないこともあります。

陰嚢内に一方は下りてきているが、もう一方はお腹の中や両後肢の内側のつけ根あたりにとどまっている場合は、片陰睾。  また、両方とも陰嚢内に下りてきていない場合を両陰睾といいます。

片陰睾では、陰嚢内に下りてきていない睾丸が大きく腫れ、下りている睾丸がしぼむケースが多いです。  後肢の内側のつけ根部分にとどまっているのであれば、目で見て触って大きさを確かめることができるため、異変に気付くことができますが、お腹の中にある場合は、「ちょっと腫れてきている?」というのがまったく分かりません。  そのため、普段から正常な場所に下りている睾丸の大きさや感触を確かめ、しぼんできたり、今までは柔らかい感触だったのに弾力がなくなってきたりしていないかチェックが必要になってきます。

 

ここでっ!!  なぜ、睾丸はお腹の中から陰嚢内に移動をしなければならないのかというと、睾丸内の精子は体温と同じ温度だと死んでしまうため、体温よりも低いところになければなりません。  そのため、お腹の外にあるんですね。   そして、セルトリ細胞腫は睾丸が適した温度の場所にない陰睾のコがなる確率が高いのです。

 

腫瘍は放置しておくと周囲臓器やリンパ節に転移することも。。。睾丸自体がなければ腫瘍化することもないので、去勢手術が病気予防になります。

 

看護 横尾