前回の更新当番のとき、肛門周囲腺腫についてお話しました!

去勢手術で予防できる病気つながりで、最近、会陰ヘルニアの診察や手術が続きましたので、会陰ヘルニアについてお話します (^o^)/

 

 

どこの部分が会陰部になるかというと、肛門の左右横になります。

会陰ヘルニアは、肛門の左右横の筋肉が両方または片方が薄く弱くなり、最終的には裂けて、そこの裂けた穴の部分から体の中にあるはずの臓器が出てくる病気です。

手術は裂けた穴をふさぎ、男性ホルモンが関与してなる確率が高いので、再発防止の為に去勢手術も併せて行います。

裂けた穴の部分に腸が入り込み、それを長い間、放置したままにしておくと入り込んでしまった腸は袋状にのびて、常にそこに便がたまってしまう状態になります。

それから手術をしても伸びた腸は元に戻りませんから、毎回、排便時に飼い主さんが肛門の横を押してあげて、伸びた腸を本来の場所に戻し、便がスムーズに出るよう手助けが必要となります。

また、 腸や脂肪が入り込んだ場合は、『今すぐ病院に連れて行かなくてはっ!!』というわけではありません。

しかし、ここで怖いのが膀胱が反転してねじり込みながら、穴に入ってしまったときです。膀胱に血が通わなくなってしまうため緊急の手術が必要となります (+_+)

 

会陰ヘルニアの症状として多いものは、何回も排便姿勢をとるが便が出なかったり、コロッとしたものが少ししか出なかったり、肛門の横が膨れているなどです。 また、力みすぎて肛門出口近くの普通便は出ずに、その手前の腸にいる時間が短い軟らかい便がすき間を通って出てくるという状態もありますので、そういったところも気を付けてみてて下さい (^◇^)

次の更新当番のときは、セルトリ細胞腫についてお話ししようと思っています。

 

看護師 横尾