犬疥癬というダニのお話をします。
ダニと言っても前にお話しした目に見えるマダニとは違います。
このダニは、犬ヒゼンダニという小さなダニで顕微鏡で見ないと見ることはできません。
※顕微鏡でダニが見えるくらいになるとかなり皮膚の状態がひどいです。
犬疥癬は、虫卵→幼ダニ→若ダニの順に成長し、一生を皮膚内で過ごし皮膚に潜り込んでトンネルを掘り、そこで繁殖して次々と増えていきます。
特徴はとても痒みが強いということで肘、膝、脇などに症状がでやすく、脱毛し赤くなります。皮膚もゴツゴツし、常にかいたり噛んだりと寝ていられないくらいの痒みがでます。
犬疥癬に、感染している犬と接触すると犬同士感染し広がる事があります。
犬だけでなく私達、人間にも感染することがあり、その時小さな赤い湿疹が見られたり痒くなったりします。うたがいのある場合、皮膚科に行って診察をうけてください。
もし、他にも犬を飼ってるという方、感染してる犬との接触はさせないでください。
そして、犬疥癬にかかった犬の移動を制限して歩いた床やケージ、シンク、使用していた食器などはしっかり消毒(熱湯消毒)し、拭くようにしてください。
使用したタオルやくしなど、他の犬にはつかわないで犬疥癬と疑われる症状が見られたら病院につれてきてください。
疥癬は、犬だけでなく人や猫にもあります。
人は「通常疥癬、角化型疥癬」、猫は「ネコヒゼンダニ」というように種類が全く違うので犬以外の皮膚では繁殖できないために、人や猫の皮膚では一時的には感染しますが、生きられないんです。
イヌヒゼンダニは、犬の皮膚から離れると約1日で死んでしまうんです。
トリマー 伊勢