この時期は皮膚が悪い子達にとってはツライ季節ですよね。
今回は、皮膚で当院を受診したことが ある方は1度は耳にしたことがあるだろうマラセチアという菌についてお話しようと思います。
マラセチアとは酵母系の真菌の一種です。酵母といえばパンやビールを作る時に使いますよね。
全ての子の皮膚に住んでいる常在菌で、普段は悪さをすることはありませんが皮膚炎などで皮膚の抵抗力が落ちてしまうと異常繁殖し、さらに皮膚炎を悪化させてしまいます。
マラセチアは皮脂分を好み皮脂のたまりやすい脇の下、内股、指の間、耳、顎の下、お腹などで増殖しやすいのです。
増殖した菌が赤みや痒みを引き起こし、すっぱいような独特の臭いを発しフケがでたり、ベタベタした脂っぽい皮膚になってしまったり。。。
慢性化すると皮膚が象のように厚くなったり色素沈着して皮膚が黒ずんでしまったりもします。そればかりか激しく掻くことにより皮膚を傷つけてしまい二次感染を起こしてしまう事もあります。
だいたいの子はお薬をしっかり続けて飲ませてあげれば症状は改善します。ですが、マラセチアに限らず皮膚病は治って終わりという病気ではなく薬を飲んでいる間は落ち着いていても、お薬をお休みしてしばらくするとまた痒がったり・・・夏の暑い時期、冬でも乾燥しているうえに暖房がきいて暖かい環境だったりすると痒くなってしまったり・・・
このフードを食べさせていたから、こうゆう環境で飼育していたからという訳ではなく、本人がもって産まれ体質なので、もしなってしまったら時間もお金もかかってしまいますが、根気強く治療してあげてください!!
細谷